タイ国軍・米との合同軍事演習中止も
米単独の対イラク攻撃で

2月14日 毎日新聞

2003年 2月15日
通巻 1135号

 タイ国軍最高司令部のピサヌ中将(報道担当)は、国連安全保障理事会の決議なしに、米国が単独でイラク攻撃を行えば、「米軍との協力関係の見直しもありうる」と語り、場合によっては、5月に予定されている東南アジア最大規模の米・タイ合同軍事演習「コブラ・ゴールド」中止の可能性を示唆した。
 米軍の地域安全保障戦略が揺らぐ可能性も出てきた。
 コブラ・ゴールドでは平和維持活動の演習を採り入れ、シンガポールが2000年に正式参加。今年以降、シンガポール以外に5カ国程度が正式参加する予定だ。
 だが、今年からの正式参加に合意していたマレーシアが一転して参加見送りの姿勢を示した。タイ国軍筋によれば、米国の対イラク開戦準備への懸念が地域的に広がり、タイ国内の演習実施地域の県当局も「米軍との演習がイスラム教徒や近隣諸国との関係に悪影響を及ぼす」との内容の異例の文書を提出し、演習実施に懸念を示した。

 これでは、アジアでも日本の態度は突出したものと国際的に理解されてしまう。

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人民新聞社

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