「報復」なんぞ
ただの名目じゃないか !?

大阪・T

2001年 12月5日
通巻 1095号

 テロや戦争についての勉強会に参加した。TVであのテロの映像を見たときは、やっぱりすごく驚いた。今回のテロについては、世界中でやりたい放題やっているアメリカへの怒りからきたものだというのはなんとなく分かった。ただ、今目の前で起こっている現実は、全て過去から積み重ねてきたものなんだろうという風には思っていたけれども、一体何が積み重なってこんなことになったのかほとんど分からなかった。
 今回の勉強会の中で、歴史をさかのぼりそこから今に至るまで、10年も20年も前から自由な世界を目指してとか何とか言いながら、世の中はどんどん金持ちの都合のいいように作られ、力の無い者は虐げられるだけになっていたという話を聞いていて、少しは納得できたように感じた。そうだとすれば、爆弾を何百発落としても、またこんなことが起こるだろうと思う。
 今回の戦争について思うとき、もし自分の家族なんかが巻き込まれていたら、やっぱり報復戦争を支持していたんじゃないかと思っていた。けれども、最近のアメリカや欧州、日本なんかの、アフガン復興会議とか言いつつ、ちゃっかりその地域の利権のために自国の影響力を大きくしようとしているのを見ていて、本当はこいつらの言う報復なんぞただの名目なんじゃないかという風に思えてきた。
 アフリカで何十万人という規模の虐殺があっても、石ころしか持たないパレスチナ人がイスラエル軍に虫けらのように殺されても、誰も仕返ししなかった。けれど、アメリカ人が死んだら、数え切れないほどの爆弾がテロ撲滅という大儀のもとにばら撒かれた。全部、金持ちの都合か?ふざけるな!

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人民新聞社

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