再び政治ゴロ・石井亮一

(兵庫連合会長・兵教祖委員長)の横車を暴く
参院選、兵庫社民党分裂の背景

破綻「連合・5党協」体制を
ごり押し脅迫・恫喝で
市民派候補潰しに奔走

2001年 6月15日
通巻 1079号

 7月12日に参議院選挙が公示となるが、兵庫選挙区で、社民党の阪神間の地元支部が独自候補擁立に動いたところ、兵庫県連を牛耳り、民主党候補支持を強引に押し進めるかの政治ゴロ・石井亮一(兵庫連合会長・兵教組委員長)が連合と組んで関係者を脅迫、独自候補の擁立については断念を余儀なくされたものの、反発した支部が選挙区の自主投票を決定、社民党は事実上の分裂選挙となることになった。昨年の総選挙の際にも暴露したが、完全に破綻した「連合・5党協」体制にいまだにしがみつき、「フィクサー」としての権益を何とか維持しようと醜い悪あがきを続ける石井の横車を再び暴露する。

「神戸におられんようにしたろか!」
ヤクザ顔負けの脅しで辞退強要

 昨年の総選挙、社民党は兵庫で選挙区で土井たか子党首が、そして比例区では石井の妨害をはねのけ現職だった中川とも子さん、新人の北川れん子さんの両市民派候補が見事に当選を果たした。衆議院議員を3人、しかも党首も出している兵庫県で「参院選には独自候補を」との声が出るのは、政党としては至極当然の話。国会議員や阪神間の支部を中心に独自候補擁立への努力が続けられてきた。市民運動関係者を中心に何人かの候補が上がった中で最終的に出馬の意思を固めたのが、阪神大震災の被災者救援運動などを続けてきた市民運動家(女性)。無所属で立候補し、社民党が推薦することで一旦は合意が成立した。
 一方、自公保政権の誕生で公明党からも絶縁を宣告され、破綻が隠しようもなくなった「連合・五党協」の幻影にすがるしかない石井は、これも兵教組出身で子分の民主党参院議員・本岡(今回は非改選)と組んで、民主党候補の支援を社民党県連で決定すべく画策。去る5月19日に、独自候補擁立派がボイコット、石井の子分のみが出席した臨時大会で、民主公認候補の推薦を決定。
 これに対して阪神間の支部は同じ日に記者会見を行い、「独自候補擁立への努力を県連に申し入れてきたが、放置したまま大会を強行した」と抗議声明を発表、合わせて「候補擁立には自信があり、来週末には発表したい」と、あくまで独自候補の擁立を目指すことを明らかにした。
 慌てふためいた石井亮一は、直ちに「候補者潰し」にとりかかる。まず本人を呼び出して、本岡と2人で直談判。連合や兵教組が被災者救援運動への「援助」を続けてきたことをネタに、立候補の断念を強要、「神戸におられんようにしてやる」とヤクザ顔負けの脅迫をしたと言われている。次いで家族への圧力。この人の連れ合いと石井は同じ大学出身で、学生時代の運動でもつながりのあった「先輩、後輩」の関係、しかも両者とも教育関係者。そんな関係を悪用して様々な圧力が加えられた。石井らのこうした悪辣卑劣な妨害に、ついに本人から「今回は立候補を辞退」と関係者に伝達……。

またまた定年を延長
権力にしがみつく石井「最後の悪あがき」

 が、石井らの策動に反発を強めた地元支部は更に独自候補を模索、土井党首の秘書の擁立を決定したことにより、兵庫県の問題は党中央へ飛び火する。そこで石井らの懇願で登場するのが、全国連合と社民党幹事長の渕上。全国連合は「秘書の擁立を承認するなら、次回選挙で連合は土井党首を推薦しない」、渕上は「幹事長を辞任する」とそれぞれ土井党首に迫り、土井党首は最終的に「独自候補擁立は見送り」との決断を余儀なくされることになった。
 結局、独自候補擁立派の支部は自主投票を公表。現在、当該支部の市議、県議には連合を通じて「次の選挙でどうなるか、覚悟しておけ」との恫喝が続けられているという。
 以上がこの間の経過なのだが、それだけで一目瞭然、解説不要、民主主義も「革新」もあったものではない石井らの暴挙には呆れるばかり。今回は表面的には石井らの横車が通ってしまたことになったが、今や組合とは名ばかりでダラ幹の保身と既得権確保の手段と成り果てた連合と手を切らない限り、社民党の「市民政党への脱皮」などあり得ないことは明々白々、その意味では兵庫社民党の実質上の分裂は、社民党にとって新生への第一歩とも言えるだろう。
 そして最後に石井亮一……昨年、本紙で長年にわたる石井の組合私物化に対する数々の内部告発を暴露してきた通り、石井の足元である兵教組では組合員の怒りが充満し、一触即発状態。現状を直視せざるを得なくなった石井は、新教育会館の完成を機に、その館長におさまることを花道として引退を決意したという話が関係者の間をかけめぐり、後継者の名前まで具体的に取り沙汰された。ところが、「ダラ幹」「利権」「フィクサー気取り」が生き甲斐だった石井の無残な未練で、石井はもう1年の定年延長を認めさせ、兵教組委員長にしかみつこうと画策を続けている。
 が、それは文字通り「最後の悪あがき」。まず、前述したように石井が頼みとする「連合・五党協」体制が現実によって破綻が動かし難い事実となってしまっていること。そしてもう一つ、石井が後ろ楯とし、その緊密な関係を自らの権力の拠り所としてきた貝原県知事が先日、突然の任期途中の辞職を表明(参院選と合わせて県知事選)したこと。今後、石井はレイム・ダック状態に陥っていくことになるが、それについては引き続き追及と暴露を続けていきたい。乞ご期待!

 

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