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2011/11/26(土)更新

生活支援の現場から

野宿者支援の立場から公的就労支援による社会との接点を

野宿者ネットワーク 生田武志

―忍び寄る「貧困ビジネス」  病院と悪徳団体がグルで「過剰投薬」

路上生活者からの生保申請は、今年になってピークは越えたと思います。「2008〜09年にかけて派遣村が作られ、その後2009年に厚生労働省からの通達で、若くても困窮していれば生活保護が受給できるようになりました。

その後、野宿の現場だけでなく、電話での生活保護申請の相談も毎週のようにありました。ちなみに、その頃西成区などでは、ウソみたいに生活保護が通りやすかった。水際作戦が「手のひらを返した」感じです。不正受給についていろいろ言われていますが、あれは、役所のチェックがいい加減だったことが大きいと思います。でも、不正受給より、捕捉率が他の国と比べてずっと低いことの方が問題ですよね。

生活保護受給者は高齢者も多いし、病気を抱えている人も多いのです。医療扶助が生活保護費の半分なので、医療に関する貧困ビジネスがはびこっています。安田病院とか、最近の山本病院とかがいい例です。

いま広がっているのは、「過剰投薬」かもしれません。生活保護受給者に対して高価な投薬をする方法です。山本病院のように、必要のない投薬を大量に行なっているケースもあります。

レセプトの矛盾であれば発見されるでしょうが、単なる「過剰投薬」は発見されにくいわけです。

患者が知らないうちに、医者が「精神病」とかいろいろな治療薬の処方箋を出して、本人が知らないうちに誰かに使われていた、という話も聞きました。

病院と悪徳団体がグルになっている感じです。もちろん、生活保護受給者を受け入れる病院には、善意で受け入れているところもあるし、検査漬け、薬漬けにして生活保護費で儲けることを目当てにしている病院もあるし、いろいろです。

生活保護と社会的孤立

生活保護は素晴らしい制度なのですが、一方で、社会的孤立を作りやすい制度でもあります。仕事をしなくていいので、労働の場の人間関係がなくなります。扶養照会で親族との縁が切れる人が多いし、地域の人間関係も作りにくい。「俺らの税金で暮らしやがって」などと言われることもあるし。同じアパートの同年代の住民と会ったとき、「おたくも年金かね?」と挨拶がわりに話しかけられて、返事に困って、それから部屋から出るのがすっかり難しくなって野宿に戻った、という話を聞いたことがあります。

「ひきこもること」そのものは、悪いことではありませんが、多くの場合、本人がそれを望んでいるわけではないのです。例えば、趣味のない人が多い。部屋を訪問して、プレイステーションのゲームがあると「珍しいな」という感じで。部屋にいても、何もすることがない。それで、ギャンブルに走る人もいます。釜ヶ崎で日本最大の賭博場が摘発された事件がありましたが、あれは生活保護費目当ての賭場でした。

その意味で、生活保護と依存症は大きな問題になると思います。家族や仕事や地域とのつきあいがなくなって、酒や覚醒剤が「唯一の友だち」になってしまう可能性もあります。

(以下一部全文は1431号を入手ください。購読申込・問合せはこちらまで。)

企業の労働形態が根本的な問題

…根本的には、企業の労働形態をなんとかしないと生活保護からの「出口がない」状態だと思います。

さらに詳しい内容が生田武志さんのサイトにあります

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