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▲エクアドルのラファエル・コレア大統領、ヤスニを守れ」と訴えるエクアドルの女性たち
更新日:2010/10/01(金)

[海外] エクアドル/地球環境の危機に立ち向かう画期的な試み=「ヤスニ計画」
──ジュビリー関西ネットワーク  内富 一

エクアドル・コレア大統領初来日

9月5〜7日の3日間、エクアドルのコレア大統領が日本を初訪問する。

コレア政権は、2007年1月、先住民運動やNGO、社会運動を基盤として誕生した。同政権は、08年9月、国内への外国軍基地設置を禁止した新憲法を国民投票で採択。その1年後には、実際に同国内のマンタ米軍基地撤去を実現した。また、経済的自立を目指し、世界銀行・IMF(国際通貨基金)の代表を国外に追放し、途上国自身の「債務監査」による世界初の「不当な債務帳消し」宣言を行い、気候変動交渉における北から南への「環境債務」「気候債務」の返済要求等、グローバリゼーションに対抗する社会実験を次々に行ってきた。

そのコレア大統領が、今回日本を初訪問する目的の1つは、同国が現在、国際社会に対して協力を求めている「ヤスニ計画」への日本政府の参加を要請することである。

ヤスニ計画」とは何か

エクアドル東部アマゾン熱帯林地方のヤスニ国立公園には、1ヘクタール当たり北米全体を合計したよりも多い655種の樹木や150種の両生類、10万種の昆虫など、世界的にも貴重な多様な生物が生息し、「生物多様性の宝庫」として、ユネスコによって「世界生態系保護区」に指定されている。また、非接触先住民族の居住地域としても知られている。同時にこのヤスニ国立公園内のイシュピンゴ、タンボコチャ、ティプティニ(ITT)地区には、エクアドル国内の石油埋蔵量の20%に当たる8億5千万バレルの原油が埋蔵されており、エクアドル政府が石油採掘から得られる予想収益は70億ドルと見積もられている。

2007年にコレア政権が誕生すると、コレア大統領は、ヤスニITTの地下に埋蔵されている石油の採掘を永久に断念し、その代償として国際社会が、エクアドルが失う収入の半分35億ドル分を補償することを呼びかけた。これが「ヤスニ計画」(正式名称「ヤスニITTイニシアティブ」)である。

「ヤスニ計画」とは、ヤスニITT地区の石油開発を中止し、アマゾン熱帯林(「生物多様性の宝庫」と先住民の生活と文化)を守り(それ自身が地球温暖化を防ぐ)、同時に、8億5千万バレルの石油を地下に永久に眠らせることで、4億7000万トンの二酸化炭素排出を削減しようという、地球環境の危機に立ち向かうための画期的な試みなのである。

この提案は国際的にも大きな反響を呼び、具体化に向けた交渉が重ねられた。さまざまな紆余曲折を経て、ついに去る8月3日、エクアドル政府と国連開発計画(UNDP)の間で、総額36億ドル(10年間)のヤスニITT信託基金設立に関する協定が締結された。

具体的には、各国政府や企業、市民団体、個人からの資金提供を募り、エクアドル政府、国連開発計画、市民代表によって理事会を構成する。その管理の下で、アマゾンの森林の保護と修復、エクアドルにおける自然エネルギーの利用、先住民の生活環境の保護などのために使う、という内容だ。

すでにドイツ政府が8億3800万ドルの拠出を約束しており、スペイン、フランス、スイス、スウェーデンも拠出を検討している。

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