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更新日:2010/03/22(月)

[政治] 高速増殖炉「もんじゅ」再稼働 原発=「クリーン」・「エコ」のウソ

官が生み出す巨大な無駄と危険性

1995年のナトリウム漏れ事故で、運転を停止していた高速増殖炉「もんじゅ」が再稼働する。原子力機構は2月23日、地元・福井県と敦賀市に安全協定に基づく事前協議を申し入れ。了解が得られれば、「もんじゅ」は3月中にも再始動する。

原子力発電は、膨大な廃熱を海に垂れ流しながら「地球温暖化対策の切り札」として、また猛毒のプルトニウムを生み出しながら「クリーンエネルギー」として、盛んに宣伝されている。

「グリーン・ニューディール」を掲げるオバマ大統領は、米国内新設原発に約80億ドルの政府補償を供与すると発表。今後さらに金融支援などを追加するという。「脱石油・クリーンなエネルギー」がその大義名分だ。

民主党もマニフェストで、「着実に取り組む」と原発推進を明言。鳩山首相は「低炭素型の社会の実現に向けて原子力政策は不可欠」(参院本会議での答弁)と述べ、「プルサーマル計画を含む核燃料サイクル政策も推進してまいりたい」と述べている。

試運転段階でいきなり重大事故を起こした「もんじゅ」。既に2兆円ともいわれる開発費が投じられたがゆえに、逆に止められなくなった高速増殖炉開発は、「無駄な公共事業」の最たるものではないのか。(編集部)

夢と消えた「夢の原子炉」

なぜ高速増殖炉か?―原子力研究開発機構・廣井博(敦賀本部経営企画部部長)は、次のように述べる。

@日本のエネルギー自給率は4%。石油生産はピークを迎え、原油が10ドル上がると、日本全体で年間1.5兆円の支出増となる。A自然エネルギーには広大な敷地が必要で限界がある。その上で高速増殖炉は、B燃えないウランをプルトニウムに変えて、有限なウランを数千年利用できる。CCO2排出抑制に貢献でき、高レベル廃棄物の環境負荷を大幅に低減できる。

高速増殖炉は、本来は核燃料にならないウラン238をプルトニウムに変化させ、理論上は使った以上の燃料を生み出せることから、「夢の原子炉」と呼ばれていた。アメリカがパイオニアで、世界で最初に発電した原子炉も高速増殖炉だ。

しかし、半世紀以上の歴史がありながら、後発の軽水炉に先を越され、いまだに実用化の目処も立たない難しい技術なのである。

もんじゅの事故は、その難しさを物語る典型的な事故だ。高速増殖炉最大の技術的問題は、冷却材である金属ナトリウムの管理が難しいこと。金属ナトリウムは、水や空気に触れると激しく燃えるため、取り扱いが極めて難しいのである。

先発のアメリカでは、66年10月に炉心溶融事故を起こし、7基の実験炉を94年までに全て閉鎖。その後の3基の原型炉計画も、すべて中止している。イギリスも、2基の実験炉・原型炉を閉鎖、商業実証炉計画も中止している。

こうした世界の動向について、原子力機構側は、フランス・ロシア・インド・中国で現在開発が進められている、と主張する。しかし、フランスは、91年に増殖をやめ、実験炉であるフェニックスも閉鎖された。インドの高速増殖炉は、軍事用(高濃度プルトニウムの生産)といわれており、ロシアは解体核兵器のプルトニウムを燃やしているのが実際だ。

こうしてみると現在の高速増殖炉は、軍事目的での開発が主流のようだ。

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