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更新日:2010/01/25(月)

[政治] 日本政府よ 沖縄の怒りが見えるか!
──金城実(読谷村・彫刻家)

琉球の独立を!

新しい年を迎えた。今年は薩摩の琉球侵略400年。廃藩置県琉球処分130年、ヤマトへの復帰・歴史的併合37年になる。

昨年11月には、普天間ヘリ基地県外移設を求め、再々度県民大会が開かれた。1995年の少女暴行事件、日米安保再編、教科書歪曲と続く、日本政府の不当な仕打ちに抗議する集会だ。

その大会に「琉球独立」の旗が高々と掲げられたことを報告しておこう。これまで琉球独立は、居酒屋談義と苦笑され、夢のまた夢でしかなかった。それが今や旗とともに独立宣言文案が日本語、英語、中国語、韓国語などに翻訳され、群衆のうずの中に散布されたのである。一部紹介する。

わたしたちは日本とは別の道を進もう。自己決定権を我らの手に!

我々は自主決定権と主体性を取り戻し、沖縄世の政治社会をめざす。沖縄が負担させられている総ての問題は、アメリカとそれに従属する日本政府に起因している。

日本国は良心の宣言である憲法を変え、戦争のできる国家になろうとしている。さらに我々の頭ごしに政府は、「密約」を「合意」し、我々に押しつけてきた。軍隊が跋扈する社会、従属と隷属、貧困と不平等から解放された琉球弧の政治のために共に動き出そう。(以上)

独立宣言文の配布に呼応し、侵略400年、処分130年、併合を「問う会」は、4回にわたって大激論大会も開催された。奄美大島・宮古・八重山群島から講師を呼んで、学習会と討論が活発に行われたのである。今年は、中国、台湾、韓国、東アジアとの連帯を沖縄で拡大していくことになっている。

こうした県民の動向に疎い日本政府は、政権交代を果たしても普天間基地移設問題で迷走している。オバマ大統領と鳩山首相は、首脳会談でも決着できず、ルース駐日大使は岡田外相と北沢防衛相に不満をたたきつけた。

ルース駐日大使の怒りに背中を推されて、岡田外相が訪沖したが、伊波洋一宜野湾市長との対談でも、名護住民対話集会でも、『アリバイづくりと県民の意思を無視したアメリカの言いなり』だとの批判をたたきつけられた。

また、金武町で起きた米軍による被弾事件では、「被疑者を特定できない」として不起訴となり、米軍の銃弾であることが判明しているにもかかわらず、事件の幕引きが図られようとしている。法治国家としてあってはならないことだ。その不条理から地位協定の改定を求められた岡田外相は、具体的な解決策を出せないままだ。

11月7日に読谷村で発生した米兵による轢き逃げ死亡事件も、日米地位協定にはばまれて、捜査は一向に進まない。県警は11月17日に在沖米軍・2等軍曹を容疑者と特定したものの、犯人は出頭すら拒否している。

読谷村民は、村民大会とデモで強い抗議の意志を示し、同村議の一人=知花昌一氏は、犯人が身を隠しているトリーステーション前でハンストに突入した。沖縄の現実は全く変わっていないのである。

沖縄には「政権交代とは一体何なんだ!」との声が満ち満ちている。岡田外相の沖縄訪問の目的は何だったのか? 自・公の国会議員が沖縄で全員が落選したのは何故か?

「独立宣言」に見られる沖縄県民の怒りに日本政府は鈍感であってはならない。

日本政府よ!沖縄の怒りが見えるか!

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