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デヴィッド・グレーバー(David Graeber)
人類学者/活動家。ロンドン・ゴールドスミス・ユ二バーシティー常勤講師。人類学的価値論と民族誌学の視点から、シアトルWTO闘争以降のグローバル・ジャスティス・ムーブメントの体験から、理論と活動の関係を読み解く。現代欧米の活動家たちに多大な影響を与えている。邦訳書に『アナキスト人類学のための断章』(以文社)。(参照:[remo]ホームページ)
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NPO法人 記録と表現とメディアのための組織 [remo]
tel+fax: 06-6320-6443
更新日:2008/07/16(水)

[情報] G8対抗行動/デヴィット・グレーバー

「未来は我々の手中にあるが、明るい未来であるとは限らない」

6月21日、NPO法人[remo](大阪市東淀川区)を会場に「『もうひとつのメディア』のための集い 08」が、 「G8対抗国際フォーラム」関連イベントとして行われた。デヴィッド・ソルニット(パペット・アーティスト、活動家)、ジム・フレミング(オルタネティブメディア「autonomedia」編集者)他、海外から著名な実践家や研究者を招き、「表現・出版・社会・メディア」といった多角的な視点からオルタナティヴを考えるイベントだ。

22日には、大阪城公園で学校のオルタナティヴ=「青空教室」として巨大なパペット(デモなどで登場する人形やハリボテ)作りも行われた。

21日の討議に参加したデヴィット・グレーバー氏(写真)の発言を要約・紹介する。(文責・編集部)

資本主義は終わりに近づいている

世界のここ数年の変化は、特に速くなっており、「安定」という幻想は崩壊した。また「もうひとつの世界は可能だ」というスローガンが最初に登場したのは1990年代だが、当時はラディカルに思えたこのスローガンは、今や、当たり前の「常識」になった。世界の至るところで「オルタナティブ=もうひとつの世界」が噴出しているからだ。

ただし、我々が今問わねばならないのは、「このオルタナティブが果たして明るい未来を指し示しているのか?」という問いだ。資本主義が永遠に続くことはあり得ず、「別の何か」にその席を譲り渡そうとしているのは明白だ。我々が知っているような資本主義は50年後にはなくなっているだろう。だが、資本主義に取って代わった世界が現在よりも良いものなのかどうか?を問い、どういう世界であらねばならないのかを、いま、考えねばならない。

G8に集まる首脳たちは、資本主義が終わりに近づいていることを十二分に認識している。彼らは、次なる世界を自分たちの主導のもとで作るための議論をしようとしてるのだ。

危機の深刻さは債務危機に端的に表れている。世界の富の97%が債務すなわち未来への借金から生み出されている。崩壊に繋がっていないのは、「債務問題もいつかは解決されるだろう」という根拠のない幻想があるからだ。しかし、いずれ堰を切ったように問題は噴出し、資本主義は崩壊ざるを得ない。したがってG8の本当の主要議題は、債務危機をいかに乗り切るか?ともいえる。

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