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SEPOMのメンバーとその娘
更新日:2006/05/10(水)

[社会] 日本で人身売買されたタイ人女性たちが自ら支えあい始めた

はじめに

新自由主義グローバリゼーションは、国境を越えて富裕層と「持たざる者」との経済格差をさらに拡大し、労働者移住の流れを加速化させている。現在、日本には約200万人の外国人登録者、20万人の「不法残留者」がいるが、規制緩和の影響で工場や工事現場で働く外国人労働者が増加してきた。

一方で、アジアや南中米などから移入した性産業で働く女性については、古くからその苛酷な状況がたびたび指摘されてきた。グローバリズムのもと、多くの途上国の農村部では男性が職を失っている。家計は出稼ぎ女性の仕送りに頼らざるを得ない。90年代の初めはタイ出身のセックスワーカー10万人が日本の風俗産業を担ってきた。

2001年から「タイ─日移住女性ネットワーク=Self Empowerment Programme of Migrant Women (SEPOM)」をタイ東北部チェンライに設立して、こういった帰国タイ女性たちを支援する取り組みを続けている如田真理さんにお話をうかがった。(編集部)

売春用に「売られる」タイ人女性たち

国際人身売買組織によって入国した人タイ女性は、「借金」という形で数百万円の入国手数料を支払うために売春を強要され、自由を奪われ続けている。在日タイ大使館は、「日本国内で売春業に携わったタイ人女性が、毎年五〇人近くエイズによって命を失っている」と発表している。こうした経験により、多くの女性たちが心身に深い傷を負って帰国し、その後も心身の病や困窮生活にある女性が少なくない。

如田さんが国際移住機関(IOM)の調査活動に参加した時、日本から帰国したタイ女性五〇名の聞き取りを行い、彼女たちへの支援の必要性を痛感したという。

如田さんはタイ女性のAさんと知り合い、支援グループ「タイ─日移住女性ネットワーク」(SEPOM)を設立した。Aさんは、九〇年初めに人身取引により千葉県へ連れてこられたセックスワーカーだった。売春を取り仕切っていたママを、他のタイ女性四名とともに殺し、懲役六年の実刑判決を受けた。

店長殺人事件の背景

タイ女性が日本に入国して就労する場合、通常、村のリクルーターが「窓口」になる。そして、パスポート等を偽造して入国させる役割の者や引率する者が同乗し、日本側の空港にいるブローカーに引き渡す。

古いアパートが人身売買のマーケットである。約一五〇〜二〇〇万円でスナック、バー、風俗関係の経営者ら(ヤクザや外国人も多い)が彼女たちを買う。その「買い取り額」の二倍(三〇〇〜四〇〇万円)が彼女たちの「借金」として背負わされる。

Aさんは「裸になれ」と強要され、写真を撮られた。Aさんを買った店長(ママ)が写真を見せながら、「どこに逃げてもヤクザが追いかけてくるぞ」と脅した。

毎朝六時に起床し、日中は店長の家の家事や畑仕事をさせられる。食事は一食。疲れさせて逃亡させないための策だという。

夜になると毎日客を取らされる。生理も病気も関係なし。客は店の常連だから、逆らうと店長に何をされるかわからないので従うしかなかった。

ある日、「借金」が全額返済目前の仲間のタイ女性をママが「転売」しようと電話で話していることを目撃し、みんなで話し合って殺したという。

出所後、彼女たちを待っていたのは、経済危機下にあるタイでの苦しい生活だった。Aさんは、「私は日本で地獄に堕ちて一度死んだ身。日本の良心的な人たちが私たちの裁判を支えてくれた。蜘蛛の糸を垂らして救ってくれたようなもの。自分と同じような人たちを助けるチャンスだと思う」と如田さんの呼びかけに快く応じた。

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