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テントに向かって戒告書を読み上げる西村係長(中央)と大阪市西部公園事務所職員達(靱公園/1月19日)釜ヶ崎パトロールの会ブログより
更新日:2006/02/18(土)

[社会] 世界バラ会議開催準備で野宿テント強制排除

はじめに

1月5日、大阪市は、西区の靱(うつぼ)公園と中央区の大阪城公園で暮らす計27名の野宿者に対し、行政代執行による強制排除手続きを開始。1月23日の戒告期限以降、数日以内にも強制排除が行われる。靱公園の強制排除は、5月に行われる「世界バラ会議」開催準備で公園を整備する為としている。オリンピック誘致に失敗し、何としても国際会議を誘致したい関市長と観光都市として再生を図りたい関西経済界の強い肝いりで行われる。

05年1月24日に行われた名古屋・白川公園での強制排除につづき、06年1月16日、仙台市も榴岡(つつじがおか)公園のテントに対し行政代執行の手続きを開始しており、ホームレス特措法の元で暴力的排除が全国で繰り返されている。

政府は、「ホームレス対策」として、自立支援センター・公園シェルターなどの施設や、期間限定で低家賃アパートのあっせんなどを行ってきた。しかし排除と裏腹の収容は、「自助努力」の名のもとに問題を野宿者個人へと投げ返していくもの。市場原理と競争主義を至上のものとし、失業と貧困を世界中で拡大していく新自由主義グローバリゼーションの政策に他ならない。

失業によって野宿に追い込まれた人々が路上・公園で生きていく権利は、けっして奪われてはならない。靱公園でテント排除の対象になっている北村さんと松島さんに野宿に至った経緯や大阪市への意見を聞いた。(編集部)

当事者インタビュー 一日一五時間の缶拾い信じられない公園事務所●松島孝弘(仮名)六〇歳

生まれは四国です。中学を卒業してからさまざまな職に就きましたが、三五歳の頃にガラス屋に就職しました。ビルの建築現場などでサッシに板ガラスをはめ込む仕事です。二〇年くらいこの仕事をやっていました。母親はいま神戸に住んでいます。別れた嫁との間に子どもはありません。ずっと地元のでアパートに住んでいましたが、五年ほど前に失業してから、仕事が見つかると考えて西成へやって来ました。

けれども仕事は見つからず、知人に紹介されてアルミ缶拾いを始めました。最初は西成区の花園中学校の前で野宿をしていました。

のちに西区内の高速道路の下で三ヶ月ほど野宿をしていました。のちに土佐堀通り肥後橋近くの歩道のテントで生活しましたが、追い立てに合ったために住居を探していました。 二〇〇四年七月、知人に紹介されてうつぼ公園に移り住みました。紹介してくれたのは、以前うつぼに住んでいて今は生活保護を受給している今川さん(仮名)です。

現在の仕事は段ボール集めが主力です。一日平均して二〇〇〇円くらいを稼いでいます。午後三時頃から夜中の二時頃までかけて段ボールを集め、阿波座の回収業者でさばきます。朝の五時ごろにならないと回収業者が買い取りを始めないため、二時間くらい待ってないといけません。都合、一五時間くらいを週に五日働いています。段ボールは一`五円で、四〇〇`ぐらいをリアカーに積みます。

眠るのは朝の八時か九時頃で、昼の二時頃には起き出します。食事はカセットコンロで自炊していますが、ごはんやラーメンに缶詰くらいで、野菜はほとんど食べません。風呂は週に一度、西成の銭湯に行きます。

一年半前にうつぼ公園に引っ越してきた時、すでに工事は始まっていましたが、当時公園事務所からは何も話はありませんでした。昨年の一〇月に「一一月で終わりやから出て行け」という意味のことを言われました。西村係長(西部公園事務所職員)に「大阪城公園にテントを張れるから行ったらいい」と言われたのを覚えています。

この一月一六日の月曜日、西村係長に「テントを張れるところがあるから行こう」と言われて、いっしょに公園事務所の車に乗りました。着いてみると大阪城公園のシェルターでした。「だまされた」と思いました。

「シェルターは一年しかいられない」と聞きました。自分の感覚では一年は一ヶ月ぐらいに感じます。あっという間です。それに、五`か六`の道を坂を越えて森之宮です。そんなところからこっちの方へリアカーを引いて通うことはできません。

公園事務所には不信感を持っています。生活保護を取ったとしても最期まで面倒をみてくれるわけではないので、信用していません。福祉事務所に放り込んだらバトンタッチしておしまいです。

強制排除になると困るのは、やはり仕事のことです。リアカーを安心して置ける場所がありません。路上にリアカーを停めて、リアカーの上で寝袋で寝るしかありません。「強制撤去になってもこの辺りにいる」と西村係長にも話しています。

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