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更新日:2004/04/04(日)

[社会] 「野宿者運動」への不当弾圧 「釜パト」メンバー逮捕

またもや「野宿者運動」への不当弾圧 「釜パト」メンバー逮捕される

「組織の事をあんたが黙ってても、他のメンバーをパクってカタはめたる」「Kの件(=野宿の仲間に、年金受給などのため住所を提供したメンバーが不当逮捕された事件)は、まだ終わっとらんぞ」「デモの規制に従え。お前らがメチャクチャやるから、JRや市も交渉に乗らんのじゃ」。ずいぶんと柄の悪い言葉だが、何の容疑での取り調べだとお思いだろうか。

これは「釜ヶ崎パトロールの会」のメンバー・Mさんが、三月九日に、「免状等不実記載・同行使」の容疑で逮捕され、大阪府警に取り調べられた時の担当刑事・木村仁の台詞である。

免許証の住所が、実家のままになっていたことで、なぜ逮捕され、こんな不当な取り調べを受けなければならないのか。もちろん、警察・行政・民間が一体となった「野宿者排除」の「障害」となっている「釜パト」や、野宿生活者への不当な弾圧であることは言うまでもないだろう。

もはや警察は、行政とともに、「ホームレス特措法」の成立を奇貨として、乱暴狼藉の限りを働いている、とハッキリ断言できる。「イラク反戦」への弾圧と同じ構図だ。ぜひ、皆さんの注目とご支援を! (編集部 小比類巻)

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釜ヶ崎パトロールの会/電話・ :〇六─六三七四─二二三三

野宿テントを追われた菊地さんを死に追いやったのは行政・警察だ!

三月四日朝、代々木公園原宿門の前でひとりの野宿労働者の凍死体が発見された。菊地茂さん、享年八一歳。今月誕生日を迎える前の無念の死だった。

そもそも何故菊地さんが厳寒の路上で野垂れ死ななければならなかったか。菊地さんは、代々木に流れつく前は「自立支援センター渋谷寮」の建設予定地(現在着工中)である千駄ヶ谷四丁目の空き地でテント生活をしていた。そこに共に住んでいた三人の野宿労働者は去年一〇月三一日、渋谷福祉事務所(保護課)によって一方的にテント、荷物を撤去、追い出された。一人は「緊急一時保護センター(シェルター)大田寮」に入所し、二人は他の場所に移動せざるを得なかった。菊地さんもまた「大田寮」入所を拒否し、立ち退きを余儀なくされたのだった。

現地でもたれた追悼会では、酒飲みで入退院を繰り返していた菊地さんを多くの仲間が支えていたこと、そして「前のテントの暖かい寝床にいれば死なずに済んだのに」と悔し涙で語られた。

菊地さんの死は、酒を飲み過ぎたことによる死ではない。菊地さんを野垂れ死にに追いやった者たちがいる。我々は、「自立支援センター渋谷寮」建設を目的とした野宿労働者撤去、排除が当事者の野垂れ死にという最悪の事態を引き起こしたことについて、満身の怒りをもって糾弾する。そして現在まで、当事者のテントや荷物を奪ったことの責任について一切開き直っている渋谷区保護課、「自立支援対策」を中心になって推進してきた東京都福祉局に対して厳重に抗議する。

また菊地さんが遺体で発見された前日の朝、警察官がパトカーで菊地さんを現場に連れてきたという複数の目撃情報がある。現在真相について調査中だが、これが事実なら、厳寒に高齢で衰弱している野宿労働者を放置した警察官の行為は「保護責任者遺棄罪」に該当し、その責任は重大である。まさに野宿労働者に対する差別的、恣意的な行為そのものであり、未必の故意による殺人行為に等しい。

(「のじれん」ビラより要約)

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